Create a new world

きっと誰もが新しい世界を作り続けているんだよ。

Bye Bye "ByVal". Hello "public static void Main". 〜転職してました〜

数ヶ月ぶりのエントリになってしまいました。すでに id:yujiorama さんに現職の社名を明かされてしまったのですが、今年の3/1からグロースエクスパートナーズ株式会社(以下GxP)で働いています。
今はVB.NETを離れ、C#でたのしく仕事をしています。

ここでは、転職の経緯ではなく、GxPで3ヶ月働いてみて感じたことを書いてみようかと思います。

SIerのあるべき姿とは

僕にとってのSIerのあるべき姿というのは、お客様のビジネスをITの面で支援する。支援するだけでなく、成長のための推進力を提供するというものであります。
そのために、できることをやるだけでなく、できることを増やし、より良い手段を提供していくことが大事だと思っています。
そう。僕は「SIerは、お客様のパートナーであるべき」だと思っているのです。「共に成長する間柄であるべき」だと思っているのです。
前職では、結局そうしたパートナーとしての立場をとることができませんでした。その一端は、自分の振る舞いにあったかもしれません。

GxPは、その社名の通り、お客様のパートナーとして、ITのプロとして、お客様と共に考え行動していってる会社だと日々感じております。実際、僕もあるプロジェクトでは、システムの改修に携わりながら業務内容を読み解き、あるべき姿をお客様と共に考えるようにしていました。

どこまでも成長していける

いわゆる二次受け、三次受けの仕事をしていると、上から降ってきた仕様通りに作ることが求められ、自分の判断というものはなかなか入れられないように思えます。
プライムの案件だとしても、時と場所によっては「社内標準」と呼ばれるプロセス通りに動くことが求められ、改善の行動を起こすことが難しい場所もあるでしょう。そうしたマインドがない場所だってあることでしょう。
そうした環境では、たとえ情報処理技術者試験の高度を取ろうが、いくらファシリテーションや思考ツールを学ぼうが、それらを活かせる場面というのは、かなり限定されてしまうように思うのです。
また、スキルというのは場数をこなすことで磨かれていくものだと思っています。それはプログラムを書くことから、飲み会の幹事まで、ありとあらゆるところに言えることだと思います。

GxPに移ってから感じたことは、自分が望めば、こうしたスキルをどこまでも伸ばしていける環境にあるということです。ただし、自発的に動くことと、動いた分の責任は求められます。
実際、ただ上からの指示に基いて動くような思考では、かなり苦しむことでしょう。

愉快な仲間たち

エンジニアマインド」の系譜に連なる者として、やはり誰と働くかは重要なポイントとして挙げたいですね。どんなに優れたエンジニアと仕事をしていても、趣味嗜好がまったく合わないと、その職場で働くのは辛いものだと思います。
GxPには、コミュニティに参加していない方も大勢います。でも、なぜだか知らないけど、コミュニティ界隈の方々に負けず劣らず、濃ゆいキャラクターの人が大勢います。趣味や知識の範囲もそれぞれ違うのですが、それがうまい具合にオーバーラップしてて、ランチのときなど話していて楽しいですね。

厳しい面ももちろんある

GxPに入ってから求められていることの一つに、「きちんとした理由をもつ」ことがあります。アーキテクチャ選定だけでなく、個々の作業の見積りであったり、バグ修正でハマったりしたときなど、「なぜこれがベストだと思うのか」「なぜこれだけの時間がかかるのか」「何がわかっていて、何がわかっていないのか」「失敗したときにどうやってリカバリーするのか」といったことに対して、きちんとした理由を求められます。そのために、ちゃんと考えることが求められます。
ゆるふわなノリで社内システムを作ったり、「使ってみたいから」という理由だけで、特定の言語を使ったりするような自由はないですね。
この辺り、とても厳しいです。当たり前と言えば当たり前なのでしょう。実際、この三ヶ月で少しは鍛えられたように思えます。

この環境を求めていたんだよ!

転職する前は、コミュニティで見聞きする「楽しい開発現場」に憧れ、その理想と現実のギャップにずっと苛まれていたように思います。そのギャップの圧倒的な開きに絶望することもありました。
ですが、GxPに移ったことで、こうしたギャップはなくなりました。もちろん、バグに悩んだり、納期に追われたり、たくさんのお客様要望に応えなければいけなかったりする場面は往々にしてあります。
でも、それはきっとスタープレーヤー揃いのチームでも起き得ることでしょう。
大事なことは、自分の価値観に照らして、誇りと自信を持って仕事ができるか・できているか。これだけなのかもしれません。
それが人によってはソーシャルゲーム開発かもしれませんし、ECサイト運営かもしれません。僕のようにSIが性にあっていることもあるでしょう。
今回、転職活動をしていたなかで一番考えたことはここでした。たくさん悩んで、たくさん苦しんで、たくさん迷いました。そのなかで、コミュニティ活動を通して近い距離にあり、また、マインドが近かったGxPにお世話になることとなりました。

思えば、IT業界を目指すきっかけとなったのが東大坂村教授の著書。これまで読んだ技術書のなかで一番影響を受けた本の訳者が今野睦さん。コミュニティで最初に書いたマインドマップは和智右佳さんの講演。福井厚さん・小井土亨さん率いるVSUGのアーキテクトアカデミーで拝聴した榊原彰さん・平鍋健児さんの講演に感銘を受けたし、鈴木雄介さんの講演からはアーキテクチャの考え方の基礎を学んだように思えます。
他にも大勢の方から影響を受けました。その多くは”アーキテクト”と呼ばれる方々でありました。GxPに縁があったのも、ある意味”運命”だったのでしょう。

最後に

今回は、多くの人のお世話になりました。ときに迷惑をかけたりすることもありました。あまりの苦しさで吐露してしまった叫びに嫌悪された方もいたとも聞きました。
この場を借りて御礼とお詫びを申し上げます。
自ら望めば、どこまでも成長できる環境に移れたことを機会として、日々の仕事に精進して参ります。そのなかで得た学びも、いろいろな場面でお伝えできたらと思っています。
至らない点は多々ありますが、皆様、これからも引き続き宜しくお願い致します。